看護は、一人で行えるものではなくチームとして機能することが基本となっています。


チームは医療チームに限定されず、家族やインフォーマルな範囲を含むこととします。


良い看護を提供するためには看護技術や知識も重要となってきますが、看護チームシステム理論ではチームがチームとして機能することに重点を置いています。


では、チームがチームとして機能するとはどういうことか。


代表的な例を挙げると人手不足です。人手不足では物理的に機能不全におちいりやすくなってしまいます。


これだけではただの看護チーム理論です。


この看護チームシステム理論は、本当に人手不足なのかという点を突き詰めることにあります。


今現在の業務システムは本当に最善であるのか。


そこから考える必要があります。


看護を受ける対象者にとってメリットや効果のない業務で時間を消費していないか考えてみましょう。


それが看護者にとってもメリットがないことなら尚更だと考えます。


現行の医療制度や法に難がある場合には政治的なアプローチで制度や法を見直す必要もあります。


こうした業務改善が必要なのはどこにでもあることでしょう。


ではなぜ改善できないのでしょうか。


それはチーム力不足からきています。


チームや組織を考えるときに、横並びの関係やピラミッドの関係、逆ピラミッドの関係など様々な関係性の組織の在り方があると思いますが、正しく機能していれば、形態の正解は無いかと思います。


いわゆるリーダー的存在の人が組織をどう考えているかはとても重要になってきます。


一人の決断や意見が大きく反映される環境であれば、声の小さな人が訴える業務改善は叶わない環境であると考えます。


またリーダー的存在でなくても発言力を持っているメンバーと発言力のないメンバーのパワーバランスや関係性が構築されていないと正しいシステムの作成も困難になってしまいます。


根本から考えてみると現代は多種多様なハラスメントが増えている傾向にあります。


これがチーム機能不全の大きな原因の一つであります。


これに対する一つの解決策としてチームメンバーのヘルスケアです。


医療従事者は年に1〜2回は健康診査を行っていますが、これは身体中心の健康診査であります。


このハラスメント対策の一つはメンタル面の健康診査の強化です。


メンタルの問題や不調を抱える医療従事者は自分自身に余裕がなく周囲のことまで考えられないことが多いです。


ここに対するケアを重点的に行います。


メンタルの不調又はバイアス傾向がみられる者に正しい治療、セラピー、カウンセリングを行うことでチーム全体の健康度も上がっていきます。


また、ハラスメントの相談窓口が組織内にあってもそれは無いに等しいです。


公的な機関も実質機能していないため、民間が第三者機関としての役割を担っていく必要があります。


組織内の規定でもハラスメント時の対応や対処を明確に記載し、適切に、確実に行使する必要があります。


チーム内にハラスメント者がいる場合は業務効率も下がり、医療ミスも増え、雰囲気も悪くなるでしょう。


その上、ケア対象者からのクレームも発生しやすく最悪の場合、退職者も出てしまいます。


他部署も求人に関する業務も増え、人手不足につながるため良いことがありません。


そのためハラスメント対策は優先順位が高いです。


ここをクリアするとチーム力はグッと上がり、チーム力が上がると効率的かつ内容も伴ったシステムを構築しやすくなります。


するとチームに余裕が生まれ、余裕が生まれるとアイデアも生まれやすくなります。


その上、雰囲気が良くなることでチームメンバーの幸福度も上がり、それがケア対象者にも波及していきます。


さらに業務効率も上がり、前出勤や残業も減り、ワークライフバランスが整います。


この好循環がチーム力とシステムのクオリティを上げていくことになります。


そして、チームメンバーに対しては、同じ形のロボット量産のような育成ではなく、個々人の強みと特徴を踏まえたものを行い、モチベーション維持に関わっていく必要があります。


それらが結果的に直接良い看護につながっていきます。


これが看護チームシステム理論の概要です。


良い看護ライフを!

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